石引の高台に位置し、周辺の環境にフィットした、落ち着きと静けさのある佇まいとなっている。
伝統的な家並みが残る里見町界隈の雰囲気に調和した、穏やかできめの細かい道路修景が施されている。
威圧感を軽減した家の造りと、生垣を巡らせた開放的な庭空間が、緑の多い住宅地に同化している。
ガラスと金属材によって構成されたシャープな外観が、駅周辺の現代的街並景観と同調している。
落ち着きのある色使いに配慮し、道路沿いを土塀や植栽で修景するなど、周辺環境との一体化に努めている。
壁面線を後退させ、樹木を配し、外観の造りや色彩を調和させ、ゆとりと統一感のある街区景観を形成している。
交差点の角地に建つ住宅として、住まいのプライバシーを確保すると同時に、街並形成のための積極的な工夫が為されている。
金沢の典型的な町屋建築が適切に復原・再生され、歴史的趣きを留める街区の街並景観の強化に寄与している。
交差点の街角に建つに相応しいランドマーク性とパブリック性を持った建築として改修がなされている。
史実に基づいて石段の復原修景が行われ、寺院が連なるこの街区の歴史的景観の厚み増幅に寄与している。