歴史を積み重ねてきた中心市街地の一画にあって、品格と趣のある老舗町家の特色をよく維持しつつ修景し、重層性と文化的奥深さのある街区景観の魅力強化を図っている。

山側環状道路沿いに立地。傾斜地の特徴を活かしつつ、低く水平に建物を配置。優れた眺望を得ると共に、周辺環境と調和するよう努めている。沿道景観の魅力増幅と、場所が持つ眺望景観特性の顕在化に寄与している。

金沢の伝統工芸や地場産材を活用しつつ、金沢の玄関口に相応しいゆとりと風格のある出会いともてなしの場を構築。伝統と現代的要素が共存した都市空間並びに都市景観の創出をなしている。

緑多い金沢城跡の足元に位置。尾山神社や尾崎神社等が近接する街区にあって、駐車場を緑地化された園地として再整備。落ち着きと歴史的風情を感じさせる地区に相応しい修景と景観整備がなされている。

開発が進む市域周辺部の幹線道路沿いに建ち、シンプルで開放感のあるフォルムとフロント部の造り、並びにデザインコントロールしたサインや植栽等により、良好な沿道景観の形成に寄与している。

家並や路地空間に藩政期の面影が残る街区に立地。伝統的家屋の造りを尊重しつつ再築し、現代生活に添うよう修復。界隈の歴史的風情の維持・継承に努めている。

現代的街並と歴史的街並が隣接する安江町の一画にあって、現代的要素と伝統的要素が共存融和した造りと、ヒューマンスケールな構成によって、親しみ感のある界隈景観の増幅に寄与している。

歴史的風情が残る浅野川大橋近傍にあって、金沢の伝統的老舗町家の造りを活用しつつ新たな機能と魅力を持った施設へと再生・修景。歴史的重層性のある街並景観の保持・継承を図っている。

繁華街の真ん中での工事現場の仮囲い塀。カラフルでリズミカル、ユーモラスでハイセンスなグラフィック表現によって、往来する歩行者の心地よさとまちの賑い継続に十分な配慮と効果を発揮した。

金沢城跡にあって、史実を検討しつつ再生・修景された庭園。埋もれた歴史資産を再顕在化し、城跡の新たな魅力の増幅と人々の憩いの場を提供。象徴的な歴史文化景観の再生と城跡の厚味のある魅力付けに寄与している。

整備が進行する金沢城跡にあって、史実を検証しつつ丁寧な復元・修景を図り、金沢の歴史と文化を象徴する場に相応しい風格と格式のある景観形成が堅実になされている。